う〜、小説小説

「さて、ようこそ私の研究所へ!」
「「汚いところ…」」
「ひどっ!」
「で、どうすればいいんだ?」
「…はい、これ」
レイはチェーンの通った指輪を、覇闇は紐のついた長方形の何かを渡される。
「これが管制機?」
「そう。ちなみにしゃべるから」
『その通りぃ!』
『よろしくね?』
前者はレイの、後者は覇闇の管制機がしゃべったもの。
ちなみに管制機とは魔法を使えるようにするサポーターのこと。
『俺様の名前はゼロスター!カッコいいだろう?』
『私はオルゴール。待機形態では音楽を流せるの』
しばし無言の2人。先に動いたのはレイ。
「…いやにテンションの高い奴だ。ボケオヤジ、管制人格の変更は出来ないのか?」
『ちょ、ひどくね!?俺まだなにもしてないよ!?』
「悪いけど、ちょっと無理な相談だな。そういうのは難しいんだよ」
ロスターの叫びは無視。こいつ、変人は変人だが大人らしい。
「で、このあとどうするの?」
「ああ、待機形態から装備形態にしてくれ」
覇闇の一言で話が進む。
「装備、か。物騒な名前だな」
「やって見ればわかるよ」
レイは即座に納得することとなる。
「オルゴールッ」
「ゼロスター
『Form chenge』
『Let's go!!』


魔法少女といえばお約束の変身シーンだが、今回はスルー。


一瞬の光の後に現れたのは、まさに魔法使いといったイメージのローブを着て、
光の球体を先端に持つ杖を手にした少女。
バイザーを着け、マフラーが特徴的な軽装…
右手には杖というには何の飾りもない、まっすぐな棒を、
左手には銃口が3つあるように見えるハンドガンを持った、
ほぼ少年にしか見えない少女。
「いやぁ、コスチュームまでもう用意してるなんて、どっちも乗り気だなぁ!」
『あったりめぇよぅ!』
『ほかにすることがありませんでした。』
「はははっ」
この光景をよそうできた3人格は笑っているが、ほか2人は互いに見詰め合っている。
「…ほんと、魔法少女って感じがしてきたわね」
「…『魔法少女』から連想するイメージとはおよそかけ離れているな、私のは」
確かに、覇闇の格好はそれっぽいが、レイのはむしろ遊撃兵のような出で立ちである。
「気に入らなかった、かな?」
「いや、この方がはるかに私に合っているだろうし、リィがそういう格好のほうが自然だろう」
「そっか、よかった。じゃ、さっそく肩慣らしもかねて模擬戦やってみよっか」



ここまでっ!